本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2019』に新井素子さんが選ぶ「文庫オールタイムベストテン」が掲載

12月6日に発売された本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2019』(本の雑誌社)に、新井素子さんが選ぶ「文庫オールタイムベストテン」が掲載されました。題して「父の書斎で見つけた初恋のひと、SF作家への入り口」。
新井素子さんの「初恋のひと」と言えば、そうです、あの人です。その人が登場する小説を含む10作品を新井素子さんが紹介、どのような理由で選ばれたのかを語っておられます。新井素子さんの読書環境や読書履歴、SF作家を目指した経緯もちらっと窺えるので、ファンにとっては実に興味深い読み物です。
また、最後の方には、紙の本を愛する新井素子さんからのメッセージも書いてありました。作家を含む出版業界にとってかなり切実な問題だと個人的にも思います。
どうか新井素子ファンと本の好きな人に、このエッセイが届きますように。

おすすめ文庫王国2019

おすすめ文庫王国2019

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 本の雑誌社
  • 発売日: 2018/12/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

2018年の「ジャンル別ベストテン」、「偏愛文庫」コーナー、文庫にまつわるエッセイなど、おもしろ記事満載の『おすすめ文庫王国2019』、読書のお供にぜひどうぞ。

新井素子さんの新作短編を収録した『NOVA 2019年春号』(大森望・責任編集/河出文庫)が発売

河出文庫の書き下ろし日本SFアンソロジー『NOVA』が3年ぶりに復活、『NOVA 2019年春号』として12月5日に発売されました。
www.kawade.co.jp
収録されたのはよりすぐりの現代SF10編。その中で新井素子さんの新作短編「やおよろず神様承ります」がトップバッターとして登場しております。収録作は下記の通り。

  • 新井素子「やおよろず神様承ります」
  • 小川哲「七十人の翻訳者たち」
  • 佐藤究「ジェリーウォーカー」
  • 柞刈湯葉「まず牛を球とします。」
  • 赤野工作「お前のこったからどうせそんなこったろうと思ったよ」
  • 小林泰三「クラリッサ殺し」
  • 高島雄哉「キャット・ポイント」
  • 片瀬二郎「お行儀ねこちゃん」
  • 宮部みゆき「母の法律」
  • 飛浩隆「流下の日」

「やおよろず神様承ります」がまたすごくいいお話(かつ実用的)なので、ぜひぜひ読んでみてください。
それと、本編以外の部分ですが、作者紹介がすごく詳しく書かれていることに感心しました。新井素子さんの場合、受賞歴や代表作、『星へ行く船シリーズ』が新装版で復刊したこと、小説・エッセイの最新刊まで言及されています。この本で作者さんを初めて知ったり気になった人にとっては、ちょうど良いガイドになるのではないでしょうか。気が利いています。

NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)

NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)

11月3日(土・祝)に練馬区立石神井図書館にて講演会「作家 新井素子 ねりまを語る!」開催

11月3日(土・祝)に練馬区石神井図書館にて、新井素子さんの講演会「秋の読書週間行事!作家 新井素子 ねりまを語る!」が開催されます。
https://www.lib.nerima.tokyo.jp/event/detail/2558

秋の読書週間に合わせて練馬出身の作家 新井素子氏をお招きし、講演会を行います。練馬の魅力や読書の楽しさなどについて語っていただきます。ぜひ、お越しください!

講師:作家 新井素子
日時:平成30年11月3日(土)午後2時~3時30分
場所:石神井図書館2階会議室
対象:一般(中学生以上)
定員:60名(先着受付)
申込:10月2日(火)より電話またはカウンターにて受付
石神井図書館☎03(3995)2230

新井素子さんは練馬区出身・在住で、作品中にも練馬区が頻繁に登場するなどその練馬愛はつとに有名ですが、地元図書館とのコラボレーションはありそうでなかったように思います。これは素晴らしい企画ですね。どストレートなタイトルに感動すら覚えました。
ちなみに、練馬区立図書館のwebサイトの蔵書検索機能を使って新井素子さんの本を探してみると、品揃えの豊富さに圧倒されました。小説・エッセイの単著のみならず、アンソロジーや翻訳書、座談会を収録した本等々、流石という感じです。もちろん『ネリマ 大好き』もありましたよ。参加される方は、ぜひその辺りもチェックしてみて下さい。

ネリマ大好き

ネリマ大好き

10月19日(金)に秋葉原・書泉ブックタワーにて「新井素子先生&村田沙耶香先生トークショウ&サイン会」開催

新井素子さんの新刊ショートショート集『ゆっくり十まで』(キノブックス)が、9月29日(金)に発売されます。

ゆっくり十まで

ゆっくり十まで

  • 作者:新井素子
  • 出版社/メーカー: キノブックス
  • 発売日: 2018/09/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

それを記念して、10月19日(金)に東京・秋葉原書泉ブックタワーにて、「新井素子先生&村田沙耶香先生トークショウ&サイン会」が開催されることとなりました。


www.shosen.co.jp

なんという豪華なイベントでしょうか。上のツイートを初めて見た時、めまいがしました。
村田沙耶香氏は、2012年に「授乳」で第46回群像新人文学賞優秀賞を受賞して作家デビュー、2016年に『コンビニ人間』で第155回芥川賞を受賞しました。子供の頃に新井素子さんの小説を読んでいらしたそうで、読書経歴を語る際によく名前が出てきます。

www.webdoku.jp
mensjoker.jp

『波』2017年12月号(新潮社)には、新井素子さんとの対談も掲載されました。

お兄様がすごい新井ファンだったということですが、もしかしてこのイベントにいらっしゃったりして。
しかし村田氏のサイン会がないというのは、ちょっと残念な気もします。

参加したいという方は、店頭もしくは電話にてお申込み下さい。先着100名(80番以降は立ち見)とのことです。詳細は上記のリンクからご確認下さい。
(受付開始が9月20日と書いてある箇所と9月25日と書いてある箇所がありますが、どうやら本日9月25日から開始されたようです。)

2018-09-26追記

書泉ブックタワーtwitterアカウントでも告知がありました。


2018-10-03追記

コメント欄に平井博英さんよりメッセージをいただきました。
平井さんは古くからの新井素子ファンで、昨年8月の日本SF大会・ドンブラコンLLにおける新井素子さん出演企画「祝!新井素子デビュー40周年」や、12月の「新井素子作家生活40周年記念パーティ」を企画した方です。

終わったら、皆でお茶会(てか食事会)しませんか。
jrh@email.plala.or.jpへメールください。
題名「新井素子さんサイン会後のお茶会」くらいで。(適当に分れば良いです。)

お時間のある方はぜひ。

復刊『キッド・ピストルズの冒瀆』(山口雅也/光文社文庫)に新井素子さんのエッセイが収録

9月11日に発売された『キッド・ピストルズの冒瀆 パンク=マザーグースの事件簿』(山口雅也光文社文庫)に新井素子さんのエッセイが収録されました。タイトルは「時代が山口雅也に追いついた」。この言葉は帯の惹句にも使われています。「すっごい楽しいお話」と仰っておられますので、気になる方はぜひ手にとってみて下さい。
なお、『キッド・ピストルズの冒瀆 パンク=マザーグースの事件簿』は、〈キッド・ピストルズ〉シリーズ改訂決定版の第1巻です。全5巻が2018年9月発売から隔月で刊行されます。お楽しみに。

キッド・ピストルズの冒瀆 パンク=マザーグースの事件簿 (光文社文庫)

キッド・ピストルズの冒瀆 パンク=マザーグースの事件簿 (光文社文庫)

  • 作者:山口 雅也
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2018/09/11
  • メディア: 文庫


ちなみに、山口雅也氏は、2017年10月に刊行された『奇想天外 復刻版アンソロジー』・『奇想天外 21世紀版 アンソロジー』の編者でもあります。
motoken.hatenablog.jp

新井素子さんも出演したトレイラー。

『奇想天外 アンソロジー』トレイラー