『新井素子SF&ファンタジーコレクション1』(柏書房)が7月に刊行、「いつか猫になる日まで」「グリーン・レクイエム」「緑幻想」を収録

かねてよりトークショウなどで新井素子さんから予告されていた柏書房の”旧作合本3部作”の第1巻が、7月に刊行されることが決まりました。
タイトルは『新井素子SF&ファンタジーコレクション1』。

www.kashiwashobo.co.jp

異星人たちの宇宙戦争に巻き込まれた若き男女六人の痛快な活躍を描く『いつか猫になる日まで』、緑色の髪の少女の重大な秘密と恋を描く、第12回星雲賞日本短編部門受賞作『グリーン・レクイエム』とその続編『緑幻想』の三作品を収録。付録として単行本・文庫本など刊行の度に書かれた「著者あとがき」をすべて収録、新井素子の軌跡をたどることのできる資料としても貴重なシリーズ、刊行開始(全三巻)。

なんと素晴らしい企画なのでしょうか。「いつか猫になる日まで」「グリーン・レクイエム」「緑幻想」が1冊にまとまるというのもすごいですが、特筆すべきはそれらが刊行された時の「あとがき」が全て収録される、ということです。
この本に関してツイートした処、編者の日下三蔵氏よりお返事を頂きました。



読んでいて心がウキウキしてきました。素晴らしいですね。
収録されるのは10本とのことですので、たぶんこのような内訳かと思います。

ちなみに、『グリーン・レクイエム講談社愛蔵版あとがきは、中編小説である「グリーン・レクイエム」を単独で書籍化するために書かれたもので、なんと32ページもあるのです。2017年に刊行された『逆恨みのネメシス』新装・完全版(出版芸術社)のあとがきに抜かれるまで、新井素子作品のあとがきで歴代1位の長さを誇っていたという強者であります。これも収録されるなんて!
そして新しいあとがきが1本収録されるので全部で「あとがき」が11本、更に資料的価値のある記事を収録とは、素晴らしすぎるではありませんか。
6月30日に行われた『星から来た船 中』刊行記念トーク&サイン会では、収録内容について新井素子さんが、これ日下さん以外誰が喜ぶんだ、と仰っていましたが、いやいや大喜びする人はたくさんいると思いますよ。少なくとも狂喜しているのがここに一人います。
上記のイベントでは、第1巻が本文2段組で400ページを超える本になること、刊行は隔月になること、単行本未収録だった短編「斉木杳の憂鬱 第十三あかねマンション物語・序」が他の巻に収録されることも仰っておられました。第2巻には「扉を開けて」と「二分割幽霊綺譚」、第3巻には「ラビリンス――迷宮――」と「ディアナ・ディア・ディアス」が収録されます。もう素晴らしいという言葉しか出てきません。
7月1日現在、この本はネット書店にまだ登録されておらず、正式な発売日は判っておりません。公式サイトでは出版年月日が7月24日と書いてありますので、(出版延期がない限り)だいたいその頃かなと予想して心の準備を進めましょう。見逃し、買い逃しがあるといけませんので、よろしければ書店でのご予約をぜひぜひよろしくお願い致します。

(あと、個人的な希望として、新井素子さんと日下三蔵氏の対談イベントを開催して頂けると、とてもうれしいなあと思っております。)

2019-07-02追記

amazonに登録されました。判明したこともありますので追記しておきます。
正式なタイトルは『新井素子SF&ファンタジーコレクション1』、発売日は7月26日頃、価格は2,916円(税込)、イラストはシライシユウコ氏、とのこと。

なお、正式タイトルに合わせて、記事のタイトルと本文を修正しました。

関連記事(2019-07-12追記)

motoken.hatenablog.jp