『SFが読みたい! 2015年版』における「星へ行く船」シリーズの復刊情報

年刊のSFガイドブックである『SFが読みたい! 2015年版』(SFマガジン編集部編/早川書房)が昨日発売されました。毎年恒例、SF出版各社が2015年の刊行予定を告知するコーナー「このSFを読んでほしい!」も掲載されています。
で、気になる「星へ行く船」シリーズ復刊の続報がないものかと出版芸術社の欄をチェックしてみました。P.106より。

新井素子さんの『星へ行く船』シリーズ(正篇・全五巻)や『日本SF全集』の第四巻も進行中です。

「進行中です」とはあるものの、具体的な刊行スケジュールは現時点ではまだ不明なようです。
新しい情報としては、復刊されるのは「星へ行く船」シリーズ正篇のみ(『星へ行く船』、『通りすがりのレイディ』、『カレンダー・ガール』、『逆恨みのネメシス』、『そして、星へ行く船』の五冊)で、番外編である『星から来た船』(全3巻)は含まれない、ということが判りました。正篇の後日談である短編「αだより*1はどうなるのか、というのは気になりますね。
昨年11月に開催された『未来へ……』発売記念のミニトーク&サイン会でも『星へ行く船』復刊の話題が出たそうです。

全5巻予定だが3巻と5巻の厚みが違い検討中、本編の直しは終了、短編4作のうち3編は完成、装丁が難航中、とのこと。
早ければ今年のゴールデンウィーク頃には、なんて話も出ていたようですが、それは厳しいのかな……?
とにかく、また何か判りましたら、このブログでお伝えしようと思います。

SFが読みたい! 2015年版

SFが読みたい! 2015年版


『SFが読みたい! 2015年版』には、特別企画として1990年〜2013年のベストSF(国内篇・海外篇)*2が掲載されておりまして、新井素子作品では1992年に『おしまいの日』、1999年に『チグリスとユーフラテス』がそれぞれ選出されています。改めて考えてみると、『おしまいの日』は非SFなのにランクインしているのがすごいですね。
ベストSFランキングに興味のある方は、ぜひ店頭でご確認ください。

おしまいの日 (中公文庫)

おしまいの日 (中公文庫)

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

*1:キャスリング ブラック・キャットIII』後編に収録。http://motoken.na.coocan.jp/shoseki/novel/bcat3_2.html

*2:S-Fマガジン』読者の投票によりその年のベストSFを選出する、という企画が毎年行われています。