本日発売された『ダ・ヴィンチ』9月号で連載対談「新井素子と藤田直哉のSUPPLEMENT FICTION」が最終回を迎えました。一年間に渡り新井素子さんと藤田直哉氏が「あなたの人生に役立つSF」を紹介する、というSFファンにとってもSFを読んだことがない人にとっても絶好の企画だったと思います。
さて、最終回のテーマは「古典SF」。「漲る無茶なエネルギーが読み手に心地よく伝播する」と見出しが付いています。紹介されたのはSF黎明期の名作、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』(創元SF文庫)とジュール・ヴェルヌの『神秘の島』(偕成社文庫/全3巻)です。新井素子さんがヴェルヌについて熱く語っておられます。詳しくは是非『ダ・ヴィンチ』で確認してみてください。
藤田氏がtwitterで「あとがき」をツイートしていました。
『ダ・ヴィンチ』9月号が届いておりました。「あなたの人生に役立つSF」を紹介するSUPPLEMENT FICTIONも一年間の連載を経て、最終回です。あっというまでした。最後はなんと「古典SF」。扱うのはヴェルヌとウェルズです。新井さんのヴェルヌ愛炸裂です。
— 藤田直哉@『地域アート美学/制度/日本』 (@naoya_fujita) 2011年8月5日
一年間お付き合いいただいて、本当にありがとうございました。
— 藤田直哉@『地域アート美学/制度/日本』 (@naoya_fujita) 2011年8月5日
くらーく、内省的なウェルズと、あっけらかんとして無茶苦茶楽観的なヴェルヌ。そして男だけで島で暮らすヴェルヌが大好きな新井さんに「いや、これジェンダー的に問題が……」とかいう藤田という逆転は、掲載されていないですが、不思議なものでした。僕の方がウェルズ派だったりして
— 藤田直哉@『地域アート美学/制度/日本』 (@naoya_fujita) 2011年8月5日
一年間お疲れ様でした。毎月この対談を読むのを楽しみにしていました。紹介された小説も参考になったり面白かったので(まだ全部は読み切れてないんですけど)、来月から淋しくなりますねえ。
また、今月号ではマンガ家の羽海野チカ氏の特集「羽海野チカ解体全書」*1が組まれており、「ギャラリー」コーナーのカバーイラスト編では氏が描いた新装版『扉を開けて』(コバルト文庫)のカバー画*2が掲載されています。羽海野チカがお好きな方はこちらもご覧下さい。
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宇宙戦争
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神秘の島
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扉を開けて(新装版)
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*1:『ダ・ヴィンチ』2002年12月号では新井素子さんが「解体全書neo」に登場しています。
*2:羽海野版のカバー画は旧版(長尾版)の構図やアイテムを踏襲して描かれている。比較すると面白い。→【新井素子表紙ギャラリー|扉を開けて】