2月12日発売の『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(二見書房)に新井素子さんの「ここを出たら」が収録

2月12日に発売された『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(山口雅也・総指揮/二見書房)に、新井素子さんの短編小説「ここを出たら」が再録されました。

怪奇と恐怖を愛する作家・山口雅也の総指揮の下、フィクションにおける「吸血鬼」像の変遷と豊かなヴァリエーションを海外古典の重要作品と、書下ろしを含む日本人人気作家の短篇を通して追っていくコンピレーションブックがここに完成。菊地秀行山口雅也が選ぶ吸血鬼の映画、山口雅也京極夏彦との対談も収録。

二見書房|甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション

新井素子さんの吸血鬼小説と言えば、「週に一度のお食事を」と「二分割幽霊綺譚」が有名です。
「週に一度のお食事を」は過去三度吸血鬼アンソロジーに収録されたり、森脇真末味氏の手により漫画化されたりと、日本の吸血鬼もの短編小説の代表作の一つと言っても過言ではありません。そして「週に一度のお食事を」から32年後に発表された短編小説が、今また”吸血鬼コンピレーション”と銘打たれた本に収録されるのは、実に感慨深いものがあるなあと思いました。
ちなみに、「ここを出たら」の初出は『yom yom』2012年春 号。短編集『イン・ザ・ヘブン』にも収録されています。
どの辺りが”吸血鬼”小説なのか、ぜひその目でお確かめください。

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

(どうやら、『イン・ザ・ヘブン』は単行本版・文庫版ともに品切れ状態のようです。ただし、hontoには単行本版の在庫がありました。電子書籍版はネット書店で購入できます)