エッセイアンソロジー『片づけたい』(河出書房新社)が6月22日に発売されました。サブタイトルは「暮らしの文藝」。帯にはこのように書いてあります。
どうしても整理できないモノ、思い出、人間関係……
その人生観が滲むエッセイ32篇。
片づけに関する古今のエッセイ・日記など32編が収録された中に、新井素子さんのショートショート「お片づけロボット」もありました。
登場する作家はこの32人です。
赤瀬川原平/阿川佐和子/新井素子/有元葉子/有吉玉青/池内紀/内澤旬子/内田百閒/大平一枝/小川洋子/尾崎一雄/加門七海/川上健一/川上未映子/工藤久代/幸田文/佐藤愛子/佐野洋子/沢野ひとし/沢村貞子/ジェーン・スー/柴田元幸/澁澤龍彦/島崎藤村/東海林さだお/谷崎潤一郎/出久根達郎/中澤正夫/槇本楠郎/松浦弥太郎/向田邦子/夢野久作
この本のテーマも、『〆切本』と同様に身につまされるものがありますね。
氷室 そーかー。私、食べるの苦手だから作るのもヤだもん。キレイなのが好きだから、洗たくとかそうじとは好きだけどさ。
新井 ああ、私はそっちがダメ。結局ね、なんかひとつ、これは好きだ、これは得意だってのがあれば、結婚生活やっていけるんだって。「ウチの女房はキレイ好きで」とか「ウチの女房は料理が得意で」なんていってるとどうにかおさまるらしい。
氷室 ふーん、じゃ、私は洗たくとそうじ!
新井 そうそう。バッチリじゃない(笑)。私は、洗たくは洗たく機があるからまだいいとして、片づけなんかは全然だもん。
氷室 片づけは大好き!
新井 私って、人間はホコリがあっても死なないと思ってる人だから。
氷室 きゃあー、ホコリすってたら死ぬんだい。
新井 飢え死にすることはあっても、ホコリじゃ死なん!
この対談を収録しても面白かったかも知れない、と思いました。
尚、「お片づけロボット」は、アンソロジー『人工知能の見る夢は』にも収録されています。
- 作者: 新井素子,宮内悠介,人工知能学会,JSAI=
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/05/10
- メディア: 文庫
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