7月22日に発売された『小説新潮』8月号(新潮社)では、【夏目漱石没後100年記念企画「吾輩も猫である(前編)」】という企画が組まれており、その中に新井素子さんの短編小説「妾は、猫で御座います」が掲載されてました。タイトルはもちろん『吾輩は猫である』の捩りで、主人公である猫が一人称で語る、というスタイルも踏襲しています。
で、その猫が、なんと、ファージなのです。なぜ人間は猫を飼うのかをファージが考察し、ファージから見た大島家の様子が描かれます。「結婚物語」シリーズの番外編といった趣です。
角川文庫の『結婚物語』上・中・下巻が刊行されてから、今年でちょうど30年です。その年にシリーズ最新作『ダイエット物語……ただし猫』が刊行され、「妾は、猫で御座います」が発表される、というのはなかなか感慨深いものがあります。
【夏目漱石没後100年記念企画「吾輩も猫である(前編)」】では4編の小説が掲載されました。
赤川氏の「いつか、猫になった日」というタイトルを見て、もしかして「いつか猫になる日まで」を意識しているのでは、と思ったのは僕だけじゃないと思います。*1
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