新井素子さんの新作短編を収録した『NOVA 2021年夏号』(大森望・責任編集/河出文庫)が発売

4月6日(火)発売の書き下ろしSFアンソロジー『NOVA 2021年夏号』(大森望編/河出文庫)に、新井素子さんの新作短編小説が収録されました。
タイトルは「その神様は大腿骨を折ります」。
『NOVA 2019春号』所収の「やおよろず神様承ります」の続編、というか同じ世界のお話です。(『NOVA』でシリーズ化希望!)


アンソロジーと言えば、新井素子さんが編んだ『ショートショートドロップス』(角川文庫/2021年1月発売)もとても好評です。普段読んだことのない作者さんやお話に出会えるのは、アンソロジーのいい処ですよね。
粒ぞろいの日本SFアンソロジーをぜひ手にとって見てください。
NOVA 2021年夏号 (河出文庫)

NOVA 2021年夏号 (河出文庫)

  • 発売日: 2021/04/03
  • メディア: 文庫

<新井素子さん>ファン交流会にかいめ、のお知らせ

3月14日(日)の「第2回新井素子さんオンラインお茶会」の終了後に、お茶会の参加者同士の交流会が開催されまして、その中でまた近々交流会をやりましょう、というお話が出たそうです。
で、4月に新井素子ファンのオンライン交流会を行うことになりました。主催は前回と同様に平井さんです。参加方法は下記のメッセージをご覧ください。

ファンの皆さん、オンラインでお喋りしませんか?

時間: 2021年4月25日 01:00PM ~03:00PM
https://us04web.zoom.us/j/72701595601?pwd=akFTZHlETFFrNS90aWhDUUViRFg2Zz09
ミーティングID: 727 0159 5601 パスコード: M.Tejima
(カメラはオンでお願いします。)

ただお喋りしているだけですので、参加申込は不要です。
途中参加も構いませんが、3時を待たず閉めているかも知れない点、ご理解ください。
今後も不定期に開催予定です。

新井素子さんご自身も、このコロナ禍でZoomを覚えられました!
(ファンの方とのZOOMお茶会も、既に2回開催されています。但し、今回はファンの集まりですので、お誘いはしておりません。)

上にも書いてありますが、この交流会には新井素子さんは参加されませんのでご注意ください。
第3回オンラインお茶会はそのうちに開催される筈ですので、そちらもお楽しみに。
4月は『グリーン・レクイエム講談社文庫新装版、『NOVA 2021年夏号』、『世界SF作家会議』、など発売されますので、話題は豊富にありますね。語り合いたい方はぜひぜひご参加ください。
以上、よろしくお願い致します。

4月発売の書籍

グリーン・レクイエム 新装版 (講談社文庫)

グリーン・レクイエム 新装版 (講談社文庫)

↑なんと、新装版です!
NOVA 2021年夏号 (河出文庫)

NOVA 2021年夏号 (河出文庫)

  • 発売日: 2021/04/03
  • メディア: 文庫
新井素子さんの新作短編を収録。新井素子さんご出演のテレビ番組の書籍化。

2月23日(火)放送の『第3回 世界SF作家会議』(フジテレビ)に新井素子さんが出演

既に放送は終了しましたが、2月23日(火)の深夜にフジテレビで放送された『第3回 世界SF作家会議』に新井素子さんが出演されました。
ゲストSF作家で第3回まで連続出演しているのは、唯一新井素子さんだけでして、その視点のユニークさが受けているのかな、などと考えつつ、テレビで毎回見られることは、ファンとしてはとてもうれしく思っております。
(「アフタートーク」では、司会のいとうせいこう氏が新井素子さんの存在感について、「どこを切っても新井素子」と表現していて、実に言い得て妙であると思いました。)
www.fujitv-view.jp
余談ですが、↑の記事ではタイトルが、

『第3回世界SF作家会議“2121年、世界は・・・・・”』

となっています。
「・」が5個です。
・・・・・絶句』と同じく「・」が5個です。(大事なことなので二度言いました。)
これは何か狙いがあったのでしょうか。

閑話休題
この番組は関東ローカル放送なので、フジテレビが映らない地域では放送されなかったのですが、放送終了後にYouTubeの「8.8 channel」にて公式動画が配信されております。テレビでは放送されなかった場面を含むオリジナル版だそうです。
virtualgorillaplus.com

見られなかった方や放送のことを知らなかった方は、ぜひ配信動画でご覧ください。
www.youtube.com
それから、この番組が書籍化され、4月14日頃に早川書房から刊行されるそうです。

新井素子さんの発言ももちろん収録されると思いますので、こちらもお楽しみに。

今後の予定

これから4月にかけて、新井素子さん関連のイベントや書籍の刊行などが続きますので、ここに一旦まとめておきます。

2月27日(土)、3月13日(土)

『発掘!ラジオアーカイブス「グリーン・レクイエム」編』放送(NHKラジオ第1)。
2月27日が前編(1~3話)、3月13日が後編(4~5話)。
www4.nhk.or.jp

3月14日(日)

「第2回新井素子さんオンラインお茶会」開催。
motoken.hatenablog.jp

4月6日頃

『NOVA 2021年号(仮)』(河出文庫)発売。新井素子さんの新作短編収録。
www.kawade.co.jp

4月14日頃

『世界SF作家会議』(早川書房)発売。
www.hanmoto.com

4月15日頃

グリーン・レクイエム』新装版(講談社文庫)発売。
bookclub.kodansha.co.jp

『SFが読みたい! 2021年版』(早川書房)の中の新井素子さん関連記事

2月10日(水)に『SFが読みたい! 2021年版』(早川書房)が発売されました。
これを読めば現在のSF出版状況がどうなっているのかがひと目で判る、年刊のガイドブックであります。
その中に新井素子さんの関連記事が2つありました。

SFが読みたい! 2021年版

SFが読みたい! 2021年版

  • 発売日: 2021/02/10
  • メディア: ムック

発表ベスト! SF30【国内篇】

2019年11月~2020年10月までに刊行された新作SF(対象は奥付の日付が2019年11月1日~2020年10月31日)について、作家・評論家・翻訳家の方々からアンケートを取り、その結果を集計したランキングです。
新井素子さんの『絶対猫から動かない』(KADOKAWA/2010年3月刊)が29位にランクインしていました。
アンケートでは、天野護道氏(SF愛好家)、橘賢亀氏(絵描き)、葉月十夏氏(物語愛好家)が挙げておりました。
巻末の「2020年度 SF関連書籍目録」にも『絶対猫から動かない』が掲載されています。

絶対猫から動かない

絶対猫から動かない

特別企画 2021年のわたし

2010年以降の「ベストSF[国内篇]」の10位以内に入った作家・評論家、「ハヤカワSFコンテスト」受賞作家が2021年の活動予定などを表明するコーナーです。
日下三蔵*1の欄に、竹書房文庫で始まった《日本SF傑作シリーズ》は今年も継続し、眉村卓横田順彌新井素子山田正紀の各氏の「初文庫化作品や未刊行短編集を収録していく予定」と書かれておりました。
新井素子さんの巻ではどの作品が収録されるのかとても楽しみですね。無事に刊行されますように。

以下は、2020年に刊行された《日本SF傑作シリーズ》の3冊です。

筒井康隆『堕地獄仏法/公共伏魔殿』|竹書房

堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫 つ 3-1)

堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫 つ 3-1)

横田順彌『幻綺行 完全版』|竹書房

幻綺行 完全版 (竹書房文庫)

幻綺行 完全版 (竹書房文庫)

草上仁『キスギショウジ氏の生活と意見|竹書房

キスギショウジ氏の生活と意見 (竹書房文庫)

キスギショウジ氏の生活と意見 (竹書房文庫)

  • 作者:仁, 草上
  • 発売日: 2020/08/12
  • メディア: 文庫

*1:新井素子SF&ファンタジーコレクション』全3巻(柏書房)を編纂した方であります。→http://www.kashiwashobo.co.jp/search/s13654.html

2月12日発売の『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(二見書房)に新井素子さんの「ここを出たら」が収録

2月12日に発売された『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(山口雅也・総指揮/二見書房)に、新井素子さんの短編小説「ここを出たら」が再録されました。

怪奇と恐怖を愛する作家・山口雅也の総指揮の下、フィクションにおける「吸血鬼」像の変遷と豊かなヴァリエーションを海外古典の重要作品と、書下ろしを含む日本人人気作家の短篇を通して追っていくコンピレーションブックがここに完成。菊地秀行山口雅也が選ぶ吸血鬼の映画、山口雅也京極夏彦との対談も収録。

二見書房|甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション

新井素子さんの吸血鬼小説と言えば、「週に一度のお食事を」と「二分割幽霊綺譚」が有名です。
「週に一度のお食事を」は過去三度吸血鬼アンソロジーに収録されたり、森脇真末味氏の手により漫画化されたりと、日本の吸血鬼もの短編小説の代表作の一つと言っても過言ではありません。そして「週に一度のお食事を」から32年後に発表された短編小説が、今また”吸血鬼コンピレーション”と銘打たれた本に収録されるのは、実に感慨深いものがあるなあと思いました。
ちなみに、「ここを出たら」の初出は『yom yom』2012年春 号。短編集『イン・ザ・ヘブン』にも収録されています。
どの辺りが”吸血鬼”小説なのか、ぜひその目でお確かめください。

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

(どうやら、『イン・ザ・ヘブン』は単行本版・文庫版ともに品切れ状態のようです。ただし、hontoには単行本版の在庫がありました。電子書籍版はネット書店で購入できます)