『SFが読みたい! 2021年版』(早川書房)の中の新井素子さん関連記事

2月10日(水)に『SFが読みたい! 2021年版』(早川書房)が発売されました。
これを読めば現在のSF出版状況がどうなっているのかがひと目で判る、年刊のガイドブックであります。
その中に新井素子さんの関連記事が2つありました。

SFが読みたい! 2021年版

SFが読みたい! 2021年版

  • 発売日: 2021/02/10
  • メディア: ムック

発表ベスト! SF30【国内篇】

2019年11月~2020年10月までに刊行された新作SF(対象は奥付の日付が2019年11月1日~2020年10月31日)について、作家・評論家・翻訳家の方々からアンケートを取り、その結果を集計したランキングです。
新井素子さんの『絶対猫から動かない』(KADOKAWA/2010年3月刊)が29位にランクインしていました。
アンケートでは、天野護道氏(SF愛好家)、橘賢亀氏(絵描き)、葉月十夏氏(物語愛好家)が挙げておりました。
巻末の「2020年度 SF関連書籍目録」にも『絶対猫から動かない』が掲載されています。

絶対猫から動かない

絶対猫から動かない

特別企画 2021年のわたし

2010年以降の「ベストSF[国内篇]」の10位以内に入った作家・評論家、「ハヤカワSFコンテスト」受賞作家が2021年の活動予定などを表明するコーナーです。
日下三蔵*1の欄に、竹書房文庫で始まった《日本SF傑作シリーズ》は今年も継続し、眉村卓横田順彌新井素子山田正紀の各氏の「初文庫化作品や未刊行短編集を収録していく予定」と書かれておりました。
新井素子さんの巻ではどの作品が収録されるのかとても楽しみですね。無事に刊行されますように。

以下は、2020年に刊行された《日本SF傑作シリーズ》の3冊です。

筒井康隆『堕地獄仏法/公共伏魔殿』|竹書房

堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫 つ 3-1)

堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫 つ 3-1)

横田順彌『幻綺行 完全版』|竹書房

幻綺行 完全版 (竹書房文庫)

幻綺行 完全版 (竹書房文庫)

草上仁『キスギショウジ氏の生活と意見|竹書房

キスギショウジ氏の生活と意見 (竹書房文庫)

キスギショウジ氏の生活と意見 (竹書房文庫)

  • 作者:仁, 草上
  • 発売日: 2020/08/12
  • メディア: 文庫

*1:新井素子SF&ファンタジーコレクション』全3巻(柏書房)を編纂した方であります。→http://www.kashiwashobo.co.jp/search/s13654.html

2月12日発売の『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(二見書房)に新井素子さんの「ここを出たら」が収録

2月12日に発売された『甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション』(山口雅也・総指揮/二見書房)に、新井素子さんの短編小説「ここを出たら」が再録されました。

怪奇と恐怖を愛する作家・山口雅也の総指揮の下、フィクションにおける「吸血鬼」像の変遷と豊かなヴァリエーションを海外古典の重要作品と、書下ろしを含む日本人人気作家の短篇を通して追っていくコンピレーションブックがここに完成。菊地秀行山口雅也が選ぶ吸血鬼の映画、山口雅也京極夏彦との対談も収録。

二見書房|甘美で痛いキス 吸血鬼コンピレーション

新井素子さんの吸血鬼小説と言えば、「週に一度のお食事を」と「二分割幽霊綺譚」が有名です。
「週に一度のお食事を」は過去三度吸血鬼アンソロジーに収録されたり、森脇真末味氏の手により漫画化されたりと、日本の吸血鬼もの短編小説の代表作の一つと言っても過言ではありません。そして「週に一度のお食事を」から32年後に発表された短編小説が、今また”吸血鬼コンピレーション”と銘打たれた本に収録されるのは、実に感慨深いものがあるなあと思いました。
ちなみに、「ここを出たら」の初出は『yom yom』2012年春 号。短編集『イン・ザ・ヘブン』にも収録されています。
どの辺りが”吸血鬼”小説なのか、ぜひその目でお確かめください。

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

イン・ザ・ヘブン(新潮文庫)

(どうやら、『イン・ザ・ヘブン』は単行本版・文庫版ともに品切れ状態のようです。ただし、hontoには単行本版の在庫がありました。電子書籍版はネット書店で購入できます)

2月21日(日)、天狼院書店の”【小説家養成ゼミオープン講座】新井素子先生×千澤のり子先生対談トークショー”(オンライン)開催

新井素子さんが参加するトークイベントのお知らせです。

通信限定【2/21(日)15:00〜小説家養成ゼミオープン講座】小説家・新井素子先生×千澤のり子先生対談トークショー〜創作論・小説論・新刊『少女ティック』の創作秘話まで〜《体験講座/天狼院書店》
tenro-in.com

2月21日(日)に新井素子さんと、作家・評論家である千澤のり子氏のトークショーがオンラインで開催されます。
これは天狼院書店が主催する「小説家養成ゼミ」のオープン講座で、今回は特別にゼミ生でなくとも参加することができるそうです。
申し込みには参加費3,000円とFacebookのアカウントが必要です。
定員に達し次第予告なしに受付終了となるそうで、参加をお考えの方はお早めにどうぞ。

関連記事

1月15日(金)発売、『少女ティック 下弦の月は謎を照らす』(千澤のり子/行舟文化)の帯に新井素子さんの推薦文
motoken.hatenablog.jp

「第2回新井素子さんオンラインお茶会」開催のお知らせ(終了)

お知らせです。
2020年10月18日(日)に開催された「第1回新井素子さんオンラインお茶会」に続き、第2回を行うことになりました。
新井素子さんオンラインお茶会」は、zoomを使ったオンラインのトークイベントです。「新井素子さん作家生活40周年記念パーティ」(2017年)の発起人である平井博英さんと、「新井素子オンラインお茶会連絡*1」アカウントの中の人が共催し、もとけんも協力しております。
第1回より募集人数も大幅に増えましたので、お気軽にご参加いただけます。新井素子さんも楽しみにされているそうですよ。
参加方法など詳しいことは下に書いてありますので、ぜひお読みください。
みなさまのご参加をお待ちしております。

★概要

  • 日時:2021年3月14日(日)15:00-16:30 (入場14:40から)
  • 料金:無料
  • 方式:zoom
  • 締切:3月5日(金)24時 (以降でも余力があれば受け付けます)
  • 人数:先着順90名まで

★申込方法

  • メール先:jrh@email.plala.or.jp
  • 申込方法:メールの題名を「新井素子さん第2回オンラインお茶会参加希望」とし、本文にお名前を記載して下さい。(ニックネーム可、当日はその名前を表示頂きます。)

★質問募集

素子さんにお聞きしたいことを事前に募集します。

  • メールの題名を、「新井素子さんへの質問」として上記メールアドレスにお送りください。(整理上、申込とは別メールでお願いします)
  • 質問者のお名前(ニックネームだけでも結構です)と質問内容(手短に)を本文に記載ください。ピックアップしての回答になりますので、予めご了解ください。

締切は、同じく3月5日(金)24時です。

★参加方法

  • 3月6日(土)中に、ZoomのURL、ミーティング番号とパスコードをお送りする予定です。(届かない場合は、上記メールアドレスまで再度ご連絡下さい。)
  • 14:40から開場しておりますので、お送りしたURL より Zoom の会議室にアクセス(入室)してください。
  • 14:40~15:00の間に、申込時にお伝え頂いたお名前の入力、画像と音声の確認をお願いいたします。カメラ・マイクは、どちらもONにしてお待ちください。(オンライン講座では音声・画像OFFが多いですが、本会はお茶会ですので、原則は顔出しでお願いします。)

★Zoomについて

スマートフォンの場合>

アプリ ZOOMCloudMeetings をダウンロードしてください。

<PCの場合>

URL にアクセスするとインストールを促されますので、それに従ってZoom をインストールしてください。

お送りするURLでの入場が上手く行かない場合、以下の方法もあります。(リンク先のページをご覧ください)

zoom|Zoomミーティングとチャット

→右上の、Meetingに参加をクリック
→MeetingIDを入力
→パスコードを入力

<Zoomの練習>

初めての方等のため、3月7日(日)16:00~17:00の間、お試しの時間を設けます。

ご希望の方は、上記メールアドレスに、「新井素子さんお茶会トライアル希望」との題名で電子メールで事前連絡下さい。ZoomのURL、ミーティング番号とパスコードをお送りしますので、練習してみましょう。(注:当日のものとは異なります。)

勿論、素子さんはいらっしゃいませんが、何人かで適宜お喋りしているかも知れません。新井素子さんへの質問も、この場で何か良き案がありましたら、追加したいと思います。
或いは、ホストだけしか参加してない場合、離席しているかも知れませんが、色々試してみてください。

2月14日(日)、NHK Eテレ「Eテレ プレーバック」にて”YOU 「特集 100回記念 気分はもう21世紀人」”(1984年)を再放送

NHK EテレEテレ プレーバック」にて、1984年に放送された”YOU 「特集 100回記念 気分はもう21世紀人」”が37年ぶりに再放送されます。この回には御年24歳の新井素子さんもゲスト出演されていました。*1
放送日時は、2021年2月14日(日)、14:30 ~16:10(100分)です。
www.nhk.jp
「気分はもう21世紀人」は100回記念の特別版で、NHK FMサウンドストリート」と同時進行するという趣向もあり、ゲストも新井素子さんの他、坂本龍一中沢新一原田知世今関あきよし鴻上尚史、藤田一朗、泉昌之日比野克彦、司会は糸井重里(敬称略)と、当時注目を集めていた若手著名人が勢揃いの豪華な顔ぶれだったのでした。
新井素子研究会のwebサイトにも新井素子さん出演番組としてページを作成してあります。
motoken.na.coocan.jp
37年前の、しかも新井素子さんが出演したテレビ番組が再放送される機会なんて、滅多にあるもんじゃありません。必見です。用事のある方はぜひ録画予約を!
(私、当時リアルタイムで見ておりましたが、まさか本当の21世紀になってからこの番組が再放送されるなんてことはまったく想像の外でしたので、情報を知った時には周章狼狽のあまり誤情報のツイートを連発してしまいました。その節はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。)

『YOU』は、1982~1987年にNHK教育テレビ(当時)の土曜夜22:30~23:30に放送されていた若者向けのトーク番組で、毎回旬なゲストを呼んで当時の若者が関心を持っていたテーマを取り上げ、時にはゆるく時には固く討論するスタイルが人気を呼んでおりました。当時の世相や若者文化を知る上では重要な番組だと思います。
www2.nhk.or.jp
www2.nhk.or.jp

2021-02-16追記

番組中では『YOU』のアンコール放送の後に、当時の出演者へのインタビューも放送されまして、なんと新井素子さんも出演しておられました。
あれから37年後の糸井重里氏は、今の新井素子さんの語る言葉を聞いて、出演時から全く変わっていない前向きな姿勢に対して、とても感じ入ったご様子でした。

*1:誕生日がまだ来ていなかったので、正確には23歳。